硝子の塔の殺人(ネタバレあり感想)
確かbookoffで買ったと思います。当時「新本格派ミステリ」と銘打って大々的に売り出されてたのを本屋で見てたんで、ちょうどいいと手に取りました。
僕のイメージ、知念さんっていうと医療ミステリとTwitterの人でした。昔読んだことのある作品は、ムゲンとアイと仮面病棟。
どちらも医者としての経験を存分に発揮したミステリーで、今回のような硬派なミステリーをやるのは意外でしたね。
読み終わった後、素直に嫉妬したのを覚えてます。
新本格のミステリもやれるんだ、と。
天は彼に二物を与えたそうです。週に一回医者やりながら、ここまでのミステリーが書けるとは。正直今まで読んだ、知念作品と比べてもとびきりの完成度でした。
普通プロローグで主人公が捕まっていたら、主人公が捕まるまでを書いた物語なんだって思いませんか。
ミステリにありがちな予定調和な展開。
碧月夜のメタ的発言。
現実的でない構造の建物。
作中「まるでミステリの世界に迷い込んだようだ」という発言がありました。それもそのはず本当に推理小説の世界に迷い込んだわけですから。
コンセプトがまず面白い。
山奥の硝子の塔に取り残された、多種多様な登場人物たち。その時点でクローズドサークルものだなって思い込みが働きますよね。
傑作だっていう触れ込みのわりには、魅力のない密室。
杜撰なトリック。
おそらく読んだ方の大半が、序中盤の展開にはがっかりしたんじゃないですか。
僕は思いました。どこが新本格なのかと。
実際のところ、その思い込みに目線が逸らされた。読み進めるなかで考えていたのは、どうやって殺したのかばかり。
まさか本当は死んでいなかったとは。
ましてや真犯人が名探偵自身だったとは。
まるで思いもしなかった。
推理小説に詳しいからこそ偏ってしまう大前提を利用されて、まんまと騙されました。
なんにせよ面白かった。
序中盤にかけて積もっていく違和感が、トリックが明かされたとき全て完璧に説明できてしまう。その感動を久しぶりに味わった気がします。
終わり方も良かった。続編がすでに予定されているそうですが、どうなるんでしょう。どう楽しませてくれるんでしょう。とても楽しみです。
MOROHAのライブが熱い!
「本気出さなきゃ人生が終わる。そんな都合よく行かずに続く。それが現実だ。すごく残酷だ。逃げても逃げても追ってくるんだ。」
- MOROHA「宿命」
初めて聴いた曲は革命でした。
有志のファンが投稿した動画で、歌詞に痺れるほどの衝撃を受けました。
MCアフロとギターUKの二人組という斬新なスタイル。
三文銭に上京タワー、tomorrowといった具合に僕のプレイリストは気付けばMOROHAに染まってました。
特に好きなのが五文銭と宿命。
公園のベンチでボッチ飯しながら、よく聴いてましたね。
それから数年経ったんでしょうか。
未だに僕のイヤホンは必ずMOROHAの曲が流れてます。
今日はMOROHAを語ります。
初めてライブに行った時の話です。
初めてライブ会場
去年の8月12日。
梅田TRAD。
生まれて初めてのライブはMOROHAでした。
慣れない梅田駅から十数分、会場に辿り着くのも一苦労。
天候もあいにくの雨。
それでも会場前の広場には、人だかりが列になって開場を待っていました。
男女問わず若者が100人弱…。その集団に近寄るのは勇気入りましたね。もういっそ帰ろうかと思ったぐらいです。
どうも場違いな気がしたんです。
整理番号わからなくて困ってた時に、優しくしてくれた方がいて、本当に感謝です。あの時帰らなくて良かった…
相当挙動不審だったんだと思います。濡れてる僕を見兼ねて、相合傘してくれました。
ちなみに整理番号が二桁台でした…。
正直めちゃくちゃ運が良かったです。当時、その凄さも分からなかったんですけど、おかげで最前列で見ることができました。
キャパ700人の会場がパンパンなってましたから、ほんと帰らなくて良かった…
満を持してMOROHA
終わりに買って帰ったグッツです。
その日は水曜日のカンパネラとの対バンライブでした。
MOROHAがステージに上がったのは、ちょうどライブが半分ぐらい終わった時です。
スタッフがギター設置してるんだろうと思ったら、それがUKさんでした。
話には聞いてたんですが、ほんとフラッと出てフラッと帰られる。
アフロさんもそうでした。
それがカッコいい。気取ってないというか…。
みんな目の色変えてアフロさんが話し出すの待ってました。
その日のセトリは7曲ぐらいだったと思います。
会場のBGMが止まって数分、UKのギター。聞き慣れたイントロ。革命でした。
もうやばい。
MOROHAのライブはやばい!
声を大にして言いたいです。
当時新曲だったネクターと花向。俺のがヤバイ。tomorrow。ストロンガー。上京タワー。
最後に歌ったのが三文銭。その前にアフロが言うんです。アンコールは受け付けませんって。媚びないところが、生粋のアーティストだな…と。
感動したその帰りしな、物販でスタッフみたいな面して会計してるんですよ。
その不器用さが好きになった理由でもあるんですけどね…笑
ちなみに応援してますって言うと、ありがとうって言って貰えました…。
その時買ったグッツは帽子とタオル。お気に入りで今でも大事に使ってます。
もしMOROHAのライブ、行こうか迷ってる方いませんか。
行った方が良いですよ。
絶対後悔しないですから。
上の画像、二回目行った時のセトリです。許可もらって撮影させてもらいました。
後から気づいたんですけど、その日「あなたから渡詩」って曲やってないんですよ。
Twitterでネクター聞けたらなってツイートがあったらいんです。今日はやらないから申し訳ないねってアフロが話したのが、0Gの後。
スペシャルを歌い終わったアフロが、おもむろにUKに話しかけると、ネクターのイントロを弾き始めました。
僕がライブで聞いて一番感動したのがネクター。正直震えましたね。やらないって聞いて落ち込んでましたから。会場もざわついてました。
700人のお客さんの全員が、真剣な顔して聞き込む。そんな空間他にないですよ。MOROHAが好きな人、絶対行ってみるべきだと思います。
2000年代の個人ブログ
みなさん趣味ってありますか?
僕の最近の趣味は個人ブログです。それも2000年代に更新されていたらしき個人ブログ。変に気取ってなくて面白いんですよ。
ネットの海で放置されてるサイトを探し出すのが難しかったりするんですが…
特に面白いのが、40代の前科持ちが復職目指す日記。
強盗しちゃったみたいで、当時ネカフェに住んでました。元々の工場で働いてるかてたで、逮捕をきっかけに離婚したそうです。
刑務所生活のことだったり、出所の流れだったり、内容も独特でした。
今何してるんでしょうね。子供と再会したのを最後に更新が止まってました。それが20年も前の話なんで、今60代って考えると戦慄しますよ…。
僕まだ生まれてないですから…。
個人的な話になるんですけど、僕引きこもりなんですよね。
急にすいません。
通信の高校もほとんど通ってなくて、友達もいなくて。そうすると当たり前だけど、他人との関わりが一切なくなるです。
社会って怖いですね。
必要ない人間はすぐ孤立しますから。
いや、そんな話どうでもよくて。何が言いたいって、昔のブログ読んでると、他人も生きてるんだな〜って実感できるんです。
闘病日記とか。売れない漫画家の愚痴とか。
彼らしょうもないことで一喜一憂してます。すごい馬鹿らしいんです。それが等身大というか、ありのままが出てるというか。
だからこそ素直に共感できるし、笑えるし泣けるんです。今のネットに欠けてるものだと思います。
僕含め、みんな他人にどう見られてるか気にしてますから。会ったことない上に、会うことも一生ないのに。
Twitterとかで日常にあったエピソード書いてる人いますよね。悪いとは言わないですけど、どうも嘘くさい。はいはい御涙頂戴ねって。
僕は性格が悪いから、打算が見透けるとどうしても冷めてしまう。
この気持ち分かってくれる人いるんじゃないですか。そういう人に参考になればと思って書いてます。
幸せ自慢されて、孤独を感じたなら読んでみてください。頑張ろって思えます。
ちなみにリンクは失くしました。僕も探してるんで、見つかったら教えてください。
明日も気が向いたら書いてみます。面白かったらまた読んでください。モチベになるんで良かったら。